■プラスガーデン(滋賀県甲賀市信楽町)その①動機

Little Gardener にとってかかせない大切なパートナー、プラスガーデンさん。
滋賀県甲賀市にある、1970年から続く歴史ある信楽の窯元さんです。

プラスガーデンさんの植木鉢は他にはないシンプルだけど遊び心あるフォルムが特徴で、釉薬も植物になじむ優しいカラーをセレクトした、本当に素敵なものばかり。いつお伺いしても、「これほしい!!」がとまらくなる、器好きにはたまらない天国のような場所。
今回はそんなプラスガーデンさんの秘密を紐解いてまいりたいと思います。

プラスガーデンさんとの出逢いは今からさかのぼること約4年前の2018年のことでした。
この頃の私は、子供がうまれ住む家もかわり、ものに対しての価値観や、買い物をするときの価値基準が大きく変わってきた頃だったように思います。

ものを買うならずっと大切に使えるものが欲しい。極端に言えば捨てるとわかっているようなものなら欲しくはない。できれば古くなっても価値が変わらないもの。高級なものにはとても手が出せないけれど、チープなものにはやはりそれなりの理由があるわけで、やっぱりどこか単調で飽きがきてしまう。おばあちゃんになっても愛着をもってそばにおいておきたい、ずっと眺めていたいと思うものを選びたい。これから先の人生そんなにたくさんのものを手に入れる必要もないのだから、そうやって吟味していいものを探していくのもいいな、なんて考えていました。

花屋で働いていたので花を買う機会も多かったのですが、フラワーベースなどのいれものは透明のガラスというだけでは少し味気なく、インテリアショップや雑貨店をさがしたり、インターネットでいい感じのものがないかなぁ?なんて思いながら、探すことが多かったようにおもいます。それから花屋は花だけに詳しいのではお客様に「生活」や「ライフスタイル」についての良いご提案ができないのじゃないかなぁ・・と、少し興味の幅も広がって、花以外の分野にもアンテナをはりめぐらせて、空間全体を美しくするにはどうしたらいいのか、を考えたり家で実践してみたりするようになった。
そういえば引っ越したばかりの頃、素敵な庭にしたくて庭道具やかわいいポットがないかな、と探すことも多かったのですが、なかなかピンとくるものがなくて探し回った。ホームセンターにあるようなものじゃなく、かといってめちゃめちゃ高くて手が出ない外国から輸入されたものではなくって・・・。探せど探せど見つけられず、なかなか出回っているものではないのだな・・・と結局素焼きの鉢を買ってきて、水性ペンキで自分の好きな色に塗り替えて使うことにしました。もしあの時の自分に話すことができるなら、「プラスガーデンさんがあるよ」と声をかけたいものです。


少し脱線してしまいましたが、そんなふうに「チープじゃなくて質のいい、だけど値段が高すぎない植木鉢やフラワーベースがほしい。」という思いはずっと心の片隅にあって、表立っては話すことはなかったけれど、いつもそれはぼんやりと考えていました。

そんな時、ひょんなことから仕入れ先でよくお会いするお取引先の方に「国産の植木鉢を作っているところはありますか?」とおたずねする機会がありました。「信楽にあるよ。連れて行ってあげるよ」と声をかけていただいたことがきっかけでした。

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