季節の野菜と果物

30代前半くらいまでは特に、食に関してのこだわりがあまりなく、「生きるために食べる」みたいな感じで補給型の食生活をしていたように思う。
結婚はしていたものの、夫婦共働きだったので家事もできるほうができるタイミングで。どちらかというと夫よりも私のほうが帰宅するのが遅く、一般的にはワーカーホリックといわれるタイプだったと思うので、食べられるなら何でも!みたいな生活スタイルだった。


そんな私も30代半ばを過ぎたあたりから少し考え方が変わった。
それは自分自身の小さな変化に気づいたことがきっかけだった。
もともとあまり運動を好んでするほうではなかったのもあるかもしれない。それにわたしの場合はたまたま出産の時期とも重なり、体質や体形の変化やちょっとした精神的な負荷みたいなものもあったからだろうか。朝起きてすぐに「うん、いい感じ!絶好調!」と思える日が年々少なくなったように感じていた。自分よりも若い世代の人たちと働いていることもあるが、それまでは同じようにできていたことも「ふぅ。少ししんどいな。ちょっとひと休憩。」というような場面が増え、周りの人との体力の差を感じるようになった。前までは平気だったことが少しずつできなくなっていることに戸惑いを感じた。


家で過ごす時間が、すべて自分のためだけのものではなくなったことも大きかったかもしれない。子供の行事ごとや自治会のお手伝いなど休みの日とはいえのんびりできる日は月に数えるほど、子供や家を持ったことで小さくともそれなりに変化もあったのだろう。だけどそうはいってみても歳はどんどん重ねていくもの。過信せずに、年齢とともに変わりゆく自分の体になにかしらの調整をしていく必要があると思った。それにおそらくこういった変化は、子供があろうがなかろうが、結婚しようがしまいが、大体の人がいづれは経験するものではないかとも思う。30代半ばとはちょっと早いような気もするが、私にとっての曲がり角がやってきたのだと思った。

そのころからは圧倒的に自炊が増えて、特に季節の野菜はいまさらながらな気もしたが意識的に取り入れるようにした。
少し意外なところで言うと、調味料をすべて変えた。無知を露呈することになるのでここに書くのは少し恥ずかしいのだけれど、市販の調味料の中には体に良くないものが含まれているものが多く存在すると知った。食材にこだわったとしても調理する過程でそれが混ざってしまえば結局体内に取り込んでしまうので、それでは本末転倒、と体に害のない自然なものを使うようになった。気持ち少しお高めだな・・・と思ったりもするが、毎日口にするものだと思えば必需品だし家族の健康にかえられるものではない。消費期限が短いのも、そりゃ自然のものだからそうなるよね、なんて言いながら。

それとこれはありがたいことなのだけれど、季節の果物をいただくことが多い。
ちょっといいフルーツは意外と値が張るので、私にとっては高嶺の花だ。そんな時に何の念が通じるのか、とびきりおいしいフルーツをいただくことが多い。色鮮やかで目にもおいしいフルーツたちに感動し、頂くときは至福の時間。
フルーツも野菜も(花も)最近は季節がわからなくなってきているけれど、やはり自然の流れに逆らうことなくできたものにはエネルギーが詰まっているような気がする。残念ながらいまのところお肉が苦手なスミレさんですが、フルーツは大好物でむしゃむしゃと無心でほおばる姿は見ていてすがすがしいくらい。お肌つるつるなのは、多分フルーツのおかげだね。うらやましいなぁ・・・。

そんなわけで全部を変えることは難しいけれど、できる範囲で食事は素朴でも自然なものを、そしていただきもののフルーツで贅沢な気持ちをありがたく享受する、、、というのが我が家の食生活の定番となりつつある。

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